le mardi 27 août *パリで日本酒を扱う2つのお店
日本にいるとき、パリで日本酒が飲まれるようになってきたという記事を目にしたり、そういった話を耳にしたりすることがありました。
また、日本酒がワイングラスで楽しまれているというイメージがありました。
でも、実際のところどうなんだろう🤔
ということで先日、パリで日本酒を売っているお店へ視察に行って来ました。
視察と言っても、どんなお酒があるのかとか、どんな風に販売しているのかとか、実際に売っている方のお話を聞かせていただいただけですが🍶
一つは日本のスーパーのような食料品店、もう一つは素材にこだわった日本の品々を扱うお酒屋さん。
前者の食料品店は、ここは日本のスーパーか!?😮 と思うほどの品揃えの充実ぶり❗
リヨンのさつきもいろいろと揃えていると思いましたが、ここはもっともっとすごい❗
さすが、パリは日本人がたくさん住んでいるだけあるなぁ。
そんな店内の一角にあるお酒コーナー🍶
日本のスーパーさながらの日本酒の種類です。
いや、日本の普通のスーパーよりも品揃え豊富かも。
瓶のサイズも小さいものから一升瓶までありました。
そして、日本酒用の冷蔵庫もありました。
でも、全ての日本酒が冷やしてあるわけではなく、普通に棚に並べてあるものもありました。
その区別を聞いてみると、輸入業者が指定しているそうです。
なるほど、なるほど。ここのお店はそういうことか。
近年日本酒に注目が集まるようになったからか、品数は多いけれど、あくまでも日本の食料品の一つとして取り揃えているといった印象を受けました。
だからもちろん悪い意味じゃなく、日本酒に詳しい方や強い思いのある方がいらっしゃるわけではない。
だからお客さんに「日本酒がほしい」と言われたときには、予算を聞いて、手頃なものを売っていると言われていました。そして、だから、高い日本酒は売りづらいとも。
そして、フランスでは日本酒は特に高いから、買っていく人は少ないということもおっしゃっていました。
もう一方のお酒屋さんは、こだわった日本酒を置いているという感じです。
自分が扱いたいと思った日本の酒蔵と、直接取引していらっしゃいました。
そして、扱うお酒の種類が被らないようにしているということも。
『今日はこんな料理にするんだけど、どの日本酒が合うかしら?』
と言った風に、ワインのように食事に合わせて日本酒を選びに来るフランス人も増えて来ているそうです。
もちろん、『日本酒には詳しくないが飲んでみたい』という方もいらっしゃるようです。
そんな方には、どんな食事と合わせるか、いつ飲むかを聞いたり、タイプの違う4種類のお酒を飲み比べてもらったりしてからおすすめされるそうです。
日本酒の売り方がとても丁寧だなと思いました。だからこそ、お店にリピーターがついているのだと思います。
また、お酒の売り手、注ぎ手?を育てるための、フランス人ソムリエなどを対象にしたセミナーも開かれると言われていました。
そういうことも大事なことですよね。
そもそも、日本酒を飲んだことのないフランス人がまだまだ多いわけで、日本酒自体を広めることと並行して、日本酒の飲み方を広めることも大切だと感じます。
個人的には燗酒が好きなので、燗酒押しですが(笑)
『冷やす・常温・温める』
細かい温度帯は置いといて、日本酒ってこんなに幅広い温度で楽しめるんだということも知ってもらいたいと思います。
そして、フランスの方に日本酒のことを説明できる人物を増やすことも必要だと思うので、フランス人に向けたセミナーというのも大切なことだと感じました。
両店は、日本酒を求めてこられる顧客も違うのだと思います。
例えて言うなら、スーパーと本格的な酒屋さんという感じかなと思います。
後者の酒屋さんの扱うお酒は、前者の食料品店のお酒の倍くらいの価格がするものもありましたが、その価格でも買い手がいるようです。
味に納得してもらったり、説明して納得してもらうことで、値段が高くても日本酒を買うお客さんがいるということですよね。
前者は、『フランス人は日本酒は高いからあまり買わない』とおっしゃっていたし、後者は、『高くても日本酒を求めるフランス人は増えている』とおっしゃっていたのが、印象に残っています。
距離的にも近いところで日本酒を売っているお店の話すことが、こうも違うのかと興味深く思いました。
どちらが良し悪しということではなくて、結局、
売り手が、どんな人をターゲットに、どんなふうに日本酒を売っていくか、またどんなパートナー(輸出業者とか、現地で販売してくれる人)と一緒に組むか、ということなのかなと感じました!
また良い勉強になりました❗